カンピロバクター食中毒にうつるのを予防するには?
友人が会食後、カンピロバクター食中毒になったと聞きました。
どのような食中毒なのか、また治療や予防について調べて、
カンピロバクター食中毒にうつるを予防したいと思います。
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カンピロバクター食中毒とは?その特徴と症状は?
カンピロバクター食中毒は、代表的な細菌性食中毒で、
その原因となる病原体は、カンピロバクター・ジェジュニ(まれにカンピロバクター・コリ)です。
主な原因食品は、生あるいは加熱されていない鶏肉(鶏刺し・タタキなど)です。
また、バーベキュー・鳥鍋・焼き鳥などの料理で、加熱が不十分だと食中毒が発生します。
鶏肉をさばいたまな板、包丁などをそのまま使用することによっておきる、
二次感染した食品でも発生します。
そのほかには、牛レバーを生でたべて起きた食中毒の事例があります。
井戸水、湧水、簡易水道水などの、消毒が不十分な飲用水で起きた事例も報告されています。
カンピロバクター食中毒の症状には特徴があります。
それは、潜伏期間が他の食中毒に比べて長いという事です。
潜伏期間は1~7日、平均すると2~3日です。
主な症状は、下痢(水様便、時には血便や粘液便)、腹痛、発熱(37.5~39.5℃が多く、40度の高熱はまれ)です。
このほかには、頭痛、悪寒、倦怠感、筋肉痛などの症状が現れることがあります。
このため、初期症状は風邪と間違われることがあります。
2~5日程度で回復しますが、
長引くとギラン・バレー症候群を発症することがあります。(脳・神経・筋の病気)
カンピロバクター食中毒の治療は?うつるのを予防するには?
カンピロバクター食中毒は、自然軽快することが多く、
輸液や食事療法でそのほとんどが治ります。
場合によっては、適切な化学療法が必要なことがあります。
第一の選択肢は、エリスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質、
そのほかにはホスホマイシンがあります。
セフェム系抗生物質に対しては、多くの菌体が自然耐性(薬が効かない)を示します。
ニューキノロン系抗生物質に対しては、耐性菌を誘導することがあるので、
耐性菌が増加してゆくので注意が必要です。
カンピロバクター食中毒の感染を予防するための注意点をご紹介します。
カンピロバクター菌は、食材のなかでは鶏肉や牛レバーからもっとも多く検出されます。
ですから、それらの食材を食べるときには、充分加熱したものを召し上がってください。
カンピロバクターは熱や乾燥に弱いので、調理器具は使用した後、
洗浄をしてから熱湯消毒をして乾燥させることが重要です。
冷蔵庫内で生肉と他の食品との接触を避けることも大切です。
また、未殺菌の飲料水(野生動物の糞などで汚染されている可能性が高い井戸水・沢水など)を
飲まないようにしましょう。
また、小児が犬や猫などの保菌動物の便などに触らないように注意することが必要です。
尚、カンピロバクター食中毒に罹患したら、先ず内科を受診してください。